簿記2級に落ちた原因3つと受からない人の勉強方法【2回目で合格】

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簿記2級は5人中4人が落ちる難易度の高い資格です。私も1度落ちています。

簿記2級は1年に3回の試験チャンスがあるので、次の試験まで3カ月以上時間があります。この3か月で受かる勉強法に切り替えれば、合格に近づけます。

この記事では落ちた理由や落ちた人に共通する勉強方法、次の試験で合格するコツをご紹介します。記事を読み終えると自分が落ちた理由が分かり、次の試験への対策をたてられるようになります。
この記事を書いたのは…

簿記2級,監修

この記事を書いているのは、第151回・合格率12.7%日商簿記2級に合格しました。
改定後、連結会計が初めて出された簿記検定の合格者なので、信頼性もあると思います。

執筆・マコのより詳しいプロフィール

簿記2級,合格書

こちらが合格証明書です。賞状のような合格書は引越しの時に紛失してしまったので、再発行していただきました。

簿記2級に落ちた3つの理由

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簿記2級に落ちた理由をご紹介します。私は1回目の簿記2級試験に落ちた原因は3つ全てに当てはまっていました。

①勉強時間が足りていなかった

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簿記2級の勉強時間は200時間以上必要で、1日に3時間勉強したとして2か月以上かかります。

200時間で足りるのは会社で簿記を日常的に使っている方や、商業高校出身で簿記3級の知識が実務レベルである方です。簿記の初心者が簿記2級に合格するには簿記3級や簿記の基礎から始めなければいけないので、平均して500時間以上かかります。

毎日3時間勉強している方でも6カ月弱かかります。勉強時間を振り返ってみて、500時間に届いていなければ、簿記2級に不合格だったのは勉強時間が足りていなかったことが考えられます。

②苦手な論点を克服していなかった

苦手な論点や細かいミスを克服していないと簿記2級には合格できません。

簿記2級では工業簿記で苦手な分野を作らず、得点源にすることが大切です。工業簿記には10年以上新論点が付かされていないので、過去問から対策が立てやすいという特徴があります。

ただし、日常生活とはかけ離れているので想像がしにくく、苦手意識を持ったまま試験に挑む方も多いです。問題を見てパッと頭に公式や図が浮かなないのであれば簿記2級に合格するのは難しいです。

③仕訳を丸暗記していた

問題集の仕訳を丸暗記していると初めて見る試験問題では得点できません。

「なぜその勘定科目を使うのか」や「なぜその数字になるのか」を答えられるように勉強しないと理解できたことにはなりません。問題集でも違えたところは「何が間違っていたのか」まで、突き詰めましょう。

簿記2級の第一問は、仕訳問題が5問だされ、一問の配点が4点と他の問題と比べてとても大きいです。落ち着いて考えれば解けるように作られていますので、仕訳問題は丸暗記ではなく、理由を説明できるように勉強しないと得点を落とします。

簿記2級に落ちる人の勉強方法

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簿記2級に落ちる人の勉強方法には共通点があります。簿記2級に限らず、試験勉強全般に共通する内容です。

ノートをきれいにまとめている

ノートをカラーペンや付箋を使って綺麗にまとめるのは簿記2級では非効率的な勉強方法です。
簿記2級ではテキストや動画を使って大枠をインプットした後で、アウトプットに時間を割くことが効率的な勉強方法です。問題集をつかってまずは量をこなすことで簿記2級への理解と傾向が分かり、試験で得点を獲得できます。

ノートをきれいにまとめるよりも、テキストに補足を書き込む勉強方法がおすすめです。テキストで分かりにくい部分を自分の言葉で補足できるので、自分だけのテキストができあがります。

【実証済】社会人が試験に合格する勉強ノート!記憶力を上げるコツ。

小さなミスをそのままにしている

計算ミスや勘定科目の単語ミスなど小さなミスを軽く見ていると本番でも同じミスをしやすいので落ちる可能性が高くなります。

例えば、「0」を1つ多くつけてしまったり、決算書で1行間違えて書いてしまうような簡単なミスは本人の癖になっています。自分がそのようなミスをしやすいのかが分かると、試験本番でも重点的に見直せます。

自分のミスの傾向をつかむためには「ミスノート」で記録するのが効果的です。

ミスノートの作り方は【【実践済】簿記2級に独学で受かる勉強方法。習慣化が鍵】をご覧ください。

工業簿記の公式を覚えていない

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工業簿記に勉強時間を割いていなかったり、できるパターンを完璧にするような勉強方法は落ちやすいです。

工業簿記の中で解けないパターンや苦手な分野を残したままだと試験本番の運任せになってしまいます。工業簿記は毎回20点×大問2つの合計40点の配点がされています。どちらか1つでも苦手な分野だった時には20点を丸ごと落とすことにもなりかねません。

工業簿記は貴重な得点源です。
問題を見ただけで、図や公式が頭に浮かぶくらいまで工業簿記には時間を使いましょう。工業簿記はパターンが決まっているので初めは暗記するくらいの気持ちで取り掛かりましょう。

工業簿記が難しい3つの理由とどうしても理解できない時の対処法

問題集を3冊以上使っている

3冊以上の問題集を使っているとどれも中途半端になっていることがあります。

簿記2級に受かるには1冊の問題集を徹底的に解けるようになることが大切です。3冊ともに徹底的に解けるようになっていれば全く問題ありませんが、できるようになったつもりで新しい問題集に手を出すのは理解不足につながり、落ちやすいです。

ただし、試験1か月前から過去の試験問題だけを集約された問題集の追加購入するのはアリです。基礎、応用ができるようになったら試験に慣れる練習も必要です。

【実践済】簿記2級に独学で受かる勉強方法。習慣化が鍵

簿記3級を理解していない

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簿記3級にギリギリ合格した方や未経験からいきなり簿記2級の勉強を始めた方は簿記3級の理解が足りていないことがあります。

簿記2級の試験問題は簿記3級を理解している前提で作られています。
簿記3級の知識があいまいになっていると簿記2級の本質的な内容理解につながらないので、落ちやすくなります。

簿記3級を飛ばした方は【簿記2級に合格するなら簿記3級飛ばしは危険ー急がば回れです。】をご覧ください。

簿記2級の難易度は高い

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簿記2級はそもそも難易度の高い試験でしたが、さらに試験範囲は数年に1度改定が続けられているので、年々難しくなっています。

簿記2級の合格率

簿記2級の合格率は10%~25%です。
国家資格である宅建と同レベルの合格率で5人中4人は落ちていることになります。

ツイッターやインスタグラムなどのSNSでは受かった人しか発信しないので、合格しやすい試験なのかと勘違いされることもありますが、圧倒的に毎回落ちる人が多い試験です。

簿記3級の合格率は40%台と3人中2人が合格していることになりますし、高校生でも合格できる試験なので何度は低めです。

新論点の追加

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簿記2級では数年に1度、出題範囲の改定が行われ、簿記1級の内容が降りてくるので試験範囲が広く、難しく改訂され続けています。

最近では2015年に3年間かけて出題範囲の大幅改定を行うことが決定され、簿記1級の出題範囲であった以下の内容が簿記2級に入ることになりました。

追加された新論点
リース取引
外貨建取引
その他有価証券の処理
税効果会計
本支店会計
連結会計連結会計
アップストリーム

新論点が追加されると予備校や通信講座でも予想問題が立てづらく、受験者を苦しめることになります。
2019年2月の試験で複数子会社を持つ連結会計の処理は朝日新聞に掲載されるほど予備校の講師が騒いでいた試験内容でした。

過去問を解くだけでは足りない

出題範囲や傾向が変わるので、過去問題を解くだけでは合格しにくくなっています。
簿記専門学校の先生でさえ、「教える方の意識も変えなくてはならない」と言っているほど難易度が上がっているのが簿記2級です。

難易度は上がっていますが、簿記2級の試験は基礎的な内容と部分点で70点が取れるように作られています。受験者は難しい問題をとりに行くことよりも確実に70点をとる勉強した方が効率がいいです。

簿記2級を過去問だけで合格できる?【結論】難しい!3つの理由と短期間合格ルート

簿記2級の難易度は【簿記2級の難易度は宅建レベル!パート主婦が11カ月で合格したコツ】をご覧ください。

70点をとる勉強方法は【フォーサイト】がおすすめです。

次の試験で合格する3つのコツ

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簿記2級の勉強を始めたら、1度で諦めてしまうのは勿体ないです。次の試験で合格するための3つのコツをご紹介します。

①苦手な論点を克服する

苦手意識がある論点やミスしやすい論点、解説書を読んでも理解できない問題を克服しましょう。

部分点や基礎的な問題をとれば合格できるように作られているとはいえ、試験本番ではミスをすることもあります。1問でも落とさないようにするには「解けない」「分からない」問題をなくすことです。

連結会計やアップストリームなど新論点や工業簿記も1冊の問題集に入っている問題は漏れなく解けるように勉強すると合格に近づきます。

②アウトプットを勉強方法に取り入れる

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簿記2級の勉強に必要なのはアウトプットです。
問題集をひたすら解くほかに、自分に向けて問題の解き方を解説してあげる勉強方法もあります。一緒に受けている友人やパートナーがいれば解き方を教えるのも効果的です。

解答を見ると「理解できたつもり」になりますが、その場で答えを覚えただけのことが多いです。間違えたり解けなかったりした、問題は数日後もう一度自分だけの力で同じ問題を解くと、頭に定着します。

解説書やテキストを読んでも分からなければ、通信講座の質問サポートを利用する方法もあります。
サポートがある通信講座は【失敗しない簿記2級おすすめ講座厳選5選/費用と教材内容をコスパで比較】をご覧ください。

③勉強時間を確保する

次の試験までの数か月間は勉強時間を今まで以上に確保してください。

簿記2級の勉強には質も大切ですが、量がなければ質を求めることもできません。試験に落ちた時の勉強時間が毎日2時間だったら、次の試験までには3時間確保してください。勉強に休日を作っていたなら、休日なしで毎日勉強します。

受かってしまえば、簿記2級の勉強をする必要はなくなります。
最後の勉強期間だと思って次の試験までの数か月集中すると合格しやすくなります。

社会人が勉強時間を作る方法は【社会人が簿記2級に合格する勉強時間を作る3つのコツ】をご覧ください。

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簿記2級に合格するには運も必要

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簿記2級に合格するには多少の運も必要です。
簿記2級の合格率は10%台の時もありますが、25%と15%も高くなる時もあります。毎回出題範囲と難易度が変わるので、運がいいと得点をとりやすい試験内容の時があります。

中には「自分の得意な範囲が出るまで受ける」という方もいますが、その分時間と毎回の受験費用4,720円がかかります。試験ガチャをするよりは自分の得意分野を広げた方が得策です。

簿記2級に落ちたくないなら費用を惜しまない

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簿記2級にかける費用を惜しまないことも落ちないコツです。
「早く合格したい」と思う方は最初の費用を惜しまないことで、短い期間で合格できるようになります。

電卓を惜しまない

簿記試験に適した電卓を使用しましょう。

・値段は1,000円以上
・パネルには12桁表示されること
・早打ち機能が付いていること
最低限上記の3つを備えている電卓を選ばないと、計算ミスや操作ミスにつながってしまい1問解く時間も消費してしまします。100円ショップの電卓や小さすぎる/大きすぎる電卓も不合格のもとになりかねません。

必要な機能が付いており、商工会議所で認められている電卓を使いましょう。

簿記2級でおすすめの電卓は【簿記2級に合格する電卓3つ。シャープかカシオが合格の鍵を握る】をご覧ください。

通信講座の費用を惜しまない

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通信講座を利用すると独学よりも効率的に勉強できます。

通信講座は合格点である70点を確実に獲ることを目標に作られています。重要なところは詳しく、出題範囲であっても試験の出題頻度が少ない論点には軽く触れるなどメリハリのある勉強ができます。

動画講義で大枠をインプットして進めることができますし、アウトプット時には講座に含まれる問題集を使用すると網羅的に勉強が進められます。独学で落ちた方は通信講座を利用するのもおすすめです。

既に独学で学習を進めて、大枠がつかめている方は費用が安い【スタディング】がおすすめです。

スタディングの簿記2級の口コミをリサーチした結果【コスパ最高】

試験費用を惜しまない

試験費用4,720円を惜しまないことも大切です。

簿記2級試験の出題範囲は毎回変わり、運がいいと自分が得意な分野が中心に出題されていることもあります。1度落ちてしまってもそこで諦めてしまうのは、今までの勉強時間が無駄になってしまいます。次の試験までに勉強時間を増やすなど対策を整えて再挑戦する費用を惜しまない方が合格しやすくなります。

ただし、運だけにかけるのはおすすめしません。

簿記2級に落ちた時のまとめ

・簿記2級に落ちた理由は「勉強時間不足」「理解不足」「苦手分野があること」の3つが多い
・簿記の本質や簿記3級が理解できていない場合や間違った勉強方法をしていると落ちやすい
・70点の合格点をとるには工業簿記で解けないパターンを作らないことが大切
・簿記2級の勉強ではインプットよりもアウトプットが重要なので、問題集を繰り返し解くといい
・電卓や受験費用、教材費を惜しまないことも落ちないコツ