簿記2級に合格するコツ【結論】正しい勉強法と時間の確保

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簿記2級の勉強を始めたものの何度も同じところで間違えたり、過去問で60点台しかとれないと不安になってしまいます。

簿記2級に合格するコツは「時間」と「正しい勉強方法」を理解、実践することのみです。

平均20%以下と合格率が低く、難易度が高いと言われる試験ですが、コツを掴めば文系でも、数学が苦手でも合格できるのが、簿記2級です。私は超文系、簿記初心者でしたが、コツを掴んで合格しました。

この記事を読み終えると簿記2級に合格するコツが分かり、効率的に勉強が進み、合格に近づけます。
この記事を書いたのは…

簿記2級,監修

この記事を書いているのは、第151回・合格率12.7%日商簿記2級に合格しました。
改定後、連結会計が初めて出された簿記検定の合格者なので、信頼性もあると思います。

執筆・マコの詳しいプロフィール

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こちらが合格証明書です。賞状のような合格書は引越しの時に紛失してしまったので、再発行していただきました。

簿記2級に合格するコツ

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簿記2級に合格するコツは時間の確保と正しい勉強方法の2つです。
範囲や内容から、運だけでは合格することはまず無理です。
ここからは簿記2級の合格ラインである70点を獲得するコツをご紹介します。

スケジュールを立てる

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試験日までの期間や1日に確保できる時間を知って、勉強のスケジュールを立てることが合格のコツです。「1日に3ページ毎日やる」という漠然としたスケジューリングでは、試験日までに間に合わなかったり、先が見えなくて途中で挫折しやすくなったりします。

独学でも通信講座でも教材を購入したら、試験までの残りの日数、1日に確保できる勉強時間をだして、「問題集を○カ月で3周するには、1日に何ページ終えなければいけないか」をもとに計画します。試験日の1か月前までには終わらせましょう。試験日ギリギリに3周目が終わるのでは試験対策としては不十分です。

最後の1か月は過去問を解いたり、苦手分野を集中的につぶすための時間に必要です。

簿記2級・一夜漬けでできること3つ!合格率をあげる前日の過ごし方

簿記2級に必要な勉強時間

簿記2級に必要な勉強時間は200時間から500時間で、独学の場合には理解に時間がかかるので500時間以上を確保しましょう。
簿記3級を85点以上で合格している方や、経理職に就いていて方日常的簿記に触れる機会のある方であれば知っていることが多いので勉強時間は短くなります。

例えば、初心者の場合1日に3時間勉強したとして、5カ月かかることになります。

簿記2級の勉強時間は150時間~。未経験者は500時間~

社会人が簿記2級に合格する勉強時間を作る3つのコツ

スキマ時間を利用する

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簿記2級に合格するコツは日常の中に勉強時間を取り入れて、スキマ時間を有効活用することです。
行動と勉強をセットにすることで内容が記憶に定着しやすくなる効果もあります。

例えば、通勤時間や料理を作りながら講義動画を聞いたり、テレビを見る前に問題を2問解くなど小さな勉強時間の確保がコツです。
また、生活の中でなんとなく過ごしているの時間を削ることも有効です。なんとなくユーチューブのおすすめ動画を見ている時間、なんとなくSNSを見ている時間などを勉強時間に置き換えると勉強時間が増えます。

スキマ時間の有効活用で勉強時間の確保につなげるのが合格のコツです。

合格者の上手な息抜き方法とグッズ|危険!抜け出せない3つ休憩

早く解く

問題を早く解けるようにすることも簿記2級に合格するコツです。
簿記2級の試験時間は90分、問題数は25問なので1問当たり4分弱で解かなければいけません。また、終わった後に計算ミスや勘定科目に間違いがないかなど見直す時間も10分程度欲しいので、1問当たり3分以内で解けるようになるっことが理想です。

普段から時間を意識して早く解く習慣をつけるには、問題の意図を汲み取ることが大切です。特に工業簿記は単元によってパターンが決まっているので、繰り返し練習することで公式や図が頭に浮かびやすくなります。

工業簿記で満点をとるコツ

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工業簿記で満点をとれば、商業簿記で半分しか点数をとれなくても合格点にたどり着けます。工業簿記はパターンが決まっているので、満点も不可能ではありません。

パターンを暗記する

工業簿記は公式や解き方が決まっていますし、さらに試験問題で出題されるのは限られています。「仕掛品」や「賃率差異」など日常的に使われない言葉が出てくるので、難しく感じてしまいますが暗記できる量です。

商業簿記と比べて範囲も格段に少なく、ひっかけ問題も少ないので得点しやすいです。

パターンの暗記に加えて問題に対して「なぜそうなるのか?」を解説書で理解して、応用問題に備えるのが合格のコツです。

図が書けるようになる

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工業簿記の問題を見ただけで、公式や図がかけるようになれば、始めてみる問題でも解けるようになっています。

まずは質より量です。問題を見て全く思いつかない時には潔く解説書と解答書を確認して「図」「公式」「仕訳」を丸写ししましょう。何度も解いていくうちに解く手順や意味が分かり自分で解けるようようになります。

暗記が必要な問題は夜、寝る前に取り掛かると寝ている間に記憶が定着するのでおすすめです。

毎日1問は解く

毎日1問は工業簿記を解いて、工業簿記の考え方や勘定科目を忘れないような体制を整えましょう。

日常使いすることがないので、商業簿記ばかりやっているとすぐに忘れていってしまいます。1度やったのに忘れてしまっていた問題は「どこを忘れてしまったのか」をはっきりさせると思い出すことで解き方が自然と出てくるようになっていきます。

商業簿記、工業簿記とバランスよく勉強を進めることもコツです。

簿記2級の勉強方法

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簿記2級に合格するコツは正しい勉強方法を取り入れることです。
正しい勉強方法をご紹介します。

独学か通信講座か

勉強時間を短く、効率的に勉強するなら通信講座、費用を安く抑えたいなら独学がおすすめです。
独学は通信講座に比べて100時間以上勉強時間が多くなりますが、費用は20,000円くらい安くなります。

簿記全くの初心者は通信講座を選ぶのが合格のコツです。勉強方法から簿記の概要など基本的な部分もふくまれていますし、通信講座で合格した方の勉強方法や勉強時間が掲載された合格体験記からイメージを掴むこともできます。

私は合格率が高かった【フォーサイト】という通信講座で合格しました。評判などをまとめた記事はフォーサイトの簿記2級をおすすめする理由を合格者が7700文字で解説でご確認ください。

簿記2級のおすすめ通信講座は【2022年】20,000円~!簿記2級講座の安い順ランキングと選び方のコツをご覧ください。

独学での合格は厳しい

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独学で簿記2級に合格するのが厳しい理由は以下の3つご紹介します。

1.教材選びで迷う
簿記2級のテキストは書店にコーナーができるほどたくさんあります。図やカラーページで分かりやすいものをというのが一般的ですが、そもそも初心者にとっては書いてある内容すべてが難しいです。

教材選びで迷っている間に時間が過ぎていってしまうこともあります。迷った時にはよせだあつこさんのパブロフシリーズがおすすめです。

2.分からない問題をそのままにしてしまう
分からない問題をそのままにしてしまうこともよくあります。独学では自分で参考書を読んだり解説書を読んで理解していかなければいけないので、苦手分野をつぶしにくいというデメリットがあります。
通信講座ではサポート機能があったり、難しいところについて動画で詳しく解説されていることが多いので苦手分野を放置しにくくなっています。

3.簿記初心者は基本の理解がしにくい
そもそも簿記初心者は簿記の概要から理解をしなければならないので独学は難しいです。正しい仕訳の書き方から学ぶためには独学では時間がかかりすぎます。

既に経理職についている方や簿記3級の取得者以外には厳しいのが簿記2級の独学です。

簿記2級の初心者が合格した勉強方法と独学おすすめテキスト

問題集は3周する

1冊の問題集は3周以上まんべんなく解いて、苦手な分野やあいまいな点をなくすことが合格のコツです。

100ページ以上ある問題集の中から試験本番で出されるのはたった30問程度です。苦手な分野が出てしまった時には丸々20点以上を落とすことになるので、すべての範囲で確実に得点できるところを伸ばしましょう。

全ての問題を3周する時間がない時は
・1周目:全部解く
・2周目:間違えたところだけを解く
・3周目:2周目で間違えたところ解く

と3段階に分けて苦手なところを徹底的につぶしていく勉強方法もおすすめです。

仕上げに過去問を解く

試験1か月前になったら過去問10回分解いて本番の出題形式に慣れましょう。

過去問は最近の試験問題からさかのぼって解いていきます。ネット上で無料ダウンロードできるサイトもありますが、ウィルスが侵入する危険もありますし、解説書が付いていないのでおすすめできません。

TACの当てるシリーズは難易度が高い時の簿記2級試験を想定して作られているので、仕上げの問題集としておすすめです。


試験の出題形式と時間配分に慣れるために、本番で使う腕時計で時間をはかり、試験本番で配られる下書き用のA4用紙、解答用紙の印刷など試験本番のスタイルに合わせて過去問を解きます。

ネット試験を受ける方はパソコンに回答を打ち込む練習もして慣れておきます。

本番同様に環境を整えると問題を解く順番を自分で把握することもできます。解く順番の王道は工業簿記の大問4→大問5→商業簿記の大問2→大問1→大問3と言われています。

簿記2級の初心者は電卓選びから

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初心者は電卓を購入するところから始めましょう。

小さすぎる電卓やボタンが押しにくい電卓は計算ミスが増える上、スピードも落ちるため向いていません。
また、電卓は1度購入すると壊れることはほぼないのでコスパのいい道具です。

簿記2級に合格する電卓3つ。シャープかカシオが合格の鍵を握る

今後、経理職や事務職、営業どの仕事に就く時にも使えます。

合格できるノートの作り方

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合格するノートには共通点がありますので、まずは2冊準備しましょう。

問題集を解くノート

問題集を解くノートは見返すことはほぼないのですが、試験本番に備えて縦のラインや横のラインを意識してノートを作成します。

簿記2級では1,000,000円単位の計算がされるので、縦や横のラインが乱れると「0」が一つ少ない/多いなどになってしまい計算ミスにもつながります。また、綺麗に書かれていると答え合わせの時に「どこで間違えたのか」を検証できます。

試験本番では下書き用として真っ白なA4用紙が1枚渡されます。普段からラインを整える意識をもって勉強すると本番でも見直しやすい下書きが作れます。

間違えたところの記録用ノート

間違えた問題について自分が「どこで間違えたか」「なぜ間違えたか」を記録する用のノートを用意しましょう。

計算ミスで間違えたのか、そもそも問題の公式や勘定科目が分からなかったのかなどどこが分からなかったのかを認識することで効率的な勉強方法につながります。

記録用のノートは毎日、勉強を始める前に読み、自分の傾向を分析するために使います。

簿記2級の範囲は広いのですが参考書に書いていないところからは出ませんし、70点以上をとるにはミスをなくすことの方が合格のコツです。

【実証済】社会人が試験に合格する勉強ノート!記憶力を上げるコツ。

簿記2級の基本情報

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簿記2級の基本情報をご紹介します。
合格率や試験日を知って、計画的に勉強のスケジュールを立てることも簿記2級合格のコツです。

簿記とは

簿記は商工会議所が行っている民間の資格試験で、「全商簿記」「日商簿記」がありますが、就職や転職で評価されるのは日商簿記の方です。

簿記の内容は会社のお金の流れを付けることです。
202年8月現在、弥生やfreeeなど使いやすい会計ソフトが導入されていますが、入力作業はできても流れや意味を理解していないと説明や理解ができません。簿記の業務自体は20年以上変わっていない凡庸性の高いスキルです。

簿記は3段階

簿記には1級、2級、3級と3段階に分かれています。
就職や転職で有利に働くのは2級からですが、パート事務などでは簿記3級でも採用される確率が上がります。簿記1級になると大企業への就職も射程圏内ですし、公認会計士への道も広がります。

簿記3級と簿記2級の違い

簿記3級は個人商店を想定しているのに対して、簿記2級は海外とも取引のある株式会社を想定しています。問題の金額も1,000万単位だったり、取引先の倒産があったりと複雑なのが特徴的で経理職についていないと想像しづらいところが難易度に直結しています。

難易度が高いので「簿記2級保有者=努力できる人」と認められますし、会社の利益を上げるための考え方が身につくので事務職や営業職にも活かせる資格が簿記2級です。

合格率と合格点

簿記2級の合格率は平均20%台と国家試験の宅建レベルの難しさです。
合格点の70点以上をとれば人数に関わらず合格となるので、出題される問題の難易度によって合格者数は変動しています。

例えば、受験者全員が70点以上だった時には全員合格できることになります。
言い換えれば、自分自身の実力が合格に大きく影響する資格です。

簿記2級の難易度は宅建レベル!パート主婦が11カ月で合格したコツ

配点

簿記2級は大きく分けると商業簿記と工業簿記の2つに分かれています。

商業簿記は内容が細かく、範囲も広いのが特徴で、簿記1級から定期的に新論点が追加され難易度も上がり続けています。第151回の簿記2級試験では子会社を想定した取引の連結会計やレンタル機器のリース会計などが出題され、「難しすぎないか…?」と話題になったこともあります。

工業簿記は工場での経理処理を想像したお金の流れについて記帳する問題が出題されます。
未完成品や原価率の計算方法など、身の回りにないことを想像しながら解いていかなければいけないのでイメージしにくいですがパターンが決まっている問題です。繰り返し解くことで得点につなげることができます。

配点の内訳

簿記2級の配点内訳は商業簿記60点、工業簿記40点です。

商業簿記は範囲が広いので得意な分野に当たる確率が低い上、新論点が追加されているので問題の傾向がつかみにくいです。一方で、工業簿記は出題のパターンが決まっており、過去問と似た内容が出題されるので対策を組みやすく得点しやすいです。

試験日

簿記2級野試験はネット試験と従来通りの紙の試験の2つから選べるようになりました。
どちらも受験料は4720円に手数料550円と変わりません。

紙の試験

従来通りの試験会場で行われる簿記2級の試験は6月、11月、2月の第三日曜日と1年間に3回開催されます。
試験会場となるのは商業高校や資格予備校で行われます。
試験会場には入れるのは試験開始の30分前くらいで、会場には入れるまでは外で待つことになるので、11月の試験がおすすめです。

ネット試験

ネット試験は各商工会議所が指定する会場で毎週開催されています。自分のタイミングで受験できるので、早く資格取得することができます。

多くの商工会議所は毎週金曜日に開催しています。

ネット試験では回答をパソコンに打ち込まなくてはいけないので、普段の勉強から回答をパソコンに打ち込む練習もしておくのがコツです。また、ネット試験の制限時間は90分と紙の試験よりも短いので、速さと正確さが求められます。

紙の試験もネット試験も問題の内容は変わりません。

簿記2級合格のコツまとめ

・簿記2級に合格するには正しい勉強方法と勉強時間の確保が必要
・工業簿記で満点をとるのは無理ではない
・工業簿記はパターンを暗記する
・商業簿記は確実に得点できる分野を増やす
・ネット試験をうけるならパソコンに打ち込む時間も考慮する
・電卓は簿記2級に適したものを選ぶのもコツ